女性の薄くなった分け目の原因と育毛するコツ
最近では40代50代からではなく、人によっては20代や30代から気になりはじめる薄毛。
- 鏡をみて、分け目が薄くなっているかも。
- 分け目のボリュームが昔より少なくなってきた。
- 分け目の幅が広がっているかも。
薄毛になってしまうと、実年齢よりも老けてみえてしまいます。少しでも気になるようでしたら、早めにケアをするようにしましょう。
女性の分け目の薄毛は年齢を問わない
男性と違い、女性の分け目の薄毛は年齢を問わず、誰にでもなり得るとされています。
薄くなった分け目を育毛して治すためにも、まずは原因を知り原因にあった方法で治すことが大切です。
さらに、原因を知って治療し再び元気な髪を取り戻すには、それなりの時間が必要ですので、即効性のある薄くなった分け目対策についてもお伝えいたします。
若い女性にも増えている理由
薄毛になってしまう原因は、女性ホルモンが減少した場合もあれば、カラー剤やパーマ剤によるダメージなど、さまざまです。
原因が複雑に絡み合っていることが多いのが女性の薄毛の特徴です。
一つひとつ順番にご自身の薄毛の原因を考えてみましょう。
カラーやパーマによる頭皮ダメージ
若いときから頻繁にカラーやパーマを行っていると、頭皮へのダメージが蓄積されてしまい、薄毛の原因になってしまいます。
薄毛に悩み始めたら、カラーリングやパーマの回数を少なくしたり、より頭皮への負担の少ないパーマ剤やカラーリング剤を使ったりするようにしましょう。
ドライヤーの熱によるダメージ
ドライヤーの熱風を頭皮にあててしまうと、頭皮は乾燥しダメージを受けてしまいます。温度の低いドライヤーを使用する、強い風で乾かさない、頭にドライヤーを近づけない(20cmは離す)ようにしましょう。
ポニーテールを続けていて薄毛に
女性らしさや可愛さを出せるポニーテールは人気のヘアスタイルですが、続けていると薄毛になりやすくなってしまいます。
薄毛になる原因は、髪を引っ張り続けてしまうこと(牽引性脱毛症といいます)。同じ髪型を続けるのは避けるようにしましょう。
紫外線によるダメージ
紫外線はシミやそばかすの原因になるように、髪にも影響を及ぼし薄毛の原因になります。
特に分け目は頭皮が見えやすいので、紫外線が直接頭皮に当たってしまいダメージを受けてしまうのです。
紫外線は一年中降り注いでいますので、日傘や帽子を上手に使うようにしましょう。
ただし、長時間帽子をかぶっていると、頭皮への負担になるので、気を付けるようにしてくださいね。
食生活の乱れ
食生活の乱れが薄毛に関係していると知っていましたか?
髪の原料は食事ですので、偏った食生活や過度の飲酒、ダイエットなどで身体が悲鳴をあげていると、薄毛になってしまいます。
ご自身の健康のためにも、栄養不足や睡眠不足にならないように気を付けましょう。
喫煙や飲酒
喫煙や飲酒をすると、必要なビタミンが不足してしまい、髪に栄養が届かなくなってしまいます。
タバコのニコチンはビタミンCの吸収を妨げますし、必要量も増加させます。タバコを吸わない人よりビタミンCを多く摂るようにしましょう。
飲酒を頻繁にされるのでしたら、ビタミンB群の不足に注意してください。体内でアルコールを分解するときにビタミンB1、B3が必要になるからです。
飲酒や喫煙でビタミンが不足してしまうと薄毛の原因になってしまいます。食生活に気を付けるだけではなく、サプリメントなどを上手に使って必要なビタミン類を補充するようにしましょう。
睡眠不足や不規則な生活
睡眠不足は美容の大敵ですよね。
仕事や家事に忙しくて、睡眠不足になっていませんか?
睡眠不足や不規則な生活も薄毛の原因になってしまいます。
たまには早く家に帰って、ゆっくりと睡眠をとりましょう。
シャンプーやヘアケアが自分に合わない
ご自身の頭皮や髪に合わないシャンプーやヘアケア剤を使っていませんか?
合わないシャンプーやヘアケア剤は頭皮にダメージを与えてしまい薄毛の原因になってしまいます。
高額な商品でも、ご自身に合わなければ、即見直すようにしましょう。
また、シャンプーはしっかりとすすぐことが大切です。毛穴や頭皮にシャンプーの成分が残っていると頭皮にダメージを与えてしまいます。
整髪料が頭皮に残っている
ヘアスプレーやワックス、ジェルなどの整髪料が毛穴に残っていて、髪が生えるのを邪魔しているために薄毛になってしまうこともあります。
整髪料を使ったら、丁寧にシャンプーやコンディショナーで洗い流すようにしましょう。また、整髪料を使わなくてもよいヘアスタイルにする方法もおすすめです。
運動不足やむくみで薄毛に
むくみの原因のひとつが運動不足。運動不足で血液循環が悪くなると、頭皮にも栄養が届かず髪が薄くなってしまいます。
また、女性は男性に比べむくみやすいといわれています。むくみは体内の循環が滞っているサインでもありますから、むくみで体内の循環が悪くなる、運動不足と同じように頭皮に栄養が届かない、髪の原料がなくて美髪を作れない、という悪循環になってしまいます。
「最近、運動不足かな?」と思ったら運動を心掛けてみましょう。
なお、病気でむくんでいる可能性もありますので、心配でしたら内科の診察を受けることをお勧めします。
女性ホルモンの変化で薄毛に
生理周期が安定しない女性の方や、筋肉量など様々な原因で女性ホルモンが減少し薄毛になってしまうことがあります。
不規則な生活をしてしまい、生理周期がズレてしまった。ダイエットをしたら生理がなかなか訪れないなどを体験された方は多いですよね。
女性ホルモンはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の二種類があります。生理中はエストロゲンもプロゲステロンもあまり分泌されていません。エストロゲンは生理後に一気に増加し、ピークを迎えて減少し始めたときに、排卵が起こります。プロゲステロンは排卵前から少しずつ増加し、排卵を終えるとピークを迎えます。妊娠しなければ、2つのホルモンの分泌が少なくなって生理を迎えます。
ストレスがなく病気でもなければ、周期的に訪れるサイクルですが、何等かのトラブルで女性ホルモンのサイクルが上手く働かなくなってしまい、薄毛になっていることがあります。
特にエストロゲン(卵胞ホルモン)は下記の働きがあり薄毛に関係しています。
- 女性らしい身体をつくります(乳房の発達や丸みのある身体に)
- コラーゲンの産生を促して、皮膚や髪をつくります
- 自律神経の働きを安定させます
- 血管や骨、脳などを健康にします
実際、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減ってくる更年期になると、毛周期が変わる、髪の毛が細くなる、1つの毛穴から生えてくる髪の毛の量が減ってくるなどの影響があります。
病気で薄毛になっている可能性も否定できません。気になるようでしたら、婦人科や内科に行って診察を受けるようにしましょう。
妊娠や出産で抜け毛が増えることも
妊娠中や出産後は女性ホルモンが著しく変化します。
相対的に男性ホルモンが優位になったり、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)のバランスが崩れたりすることで、抜け毛が増えることがあります。
一般的には一時的なもので、女性ホルモンのバランスが整ってくると元に戻りますが、もし女性ホルモンのバランスが崩れたままでしたら、早めに対策をするようにしましょう。
頭皮が見えるなら危険信号
女性の薄毛で全体的に薄くなるタイプのことを「びまん性脱毛症」といいます。
また、女性男性型脱毛症(FAGA)という脱毛症もあります。
びまん性脱毛症は、頭髪全体が均等に脱毛し、全体的に薄くなることです。女性男性型脱毛症(FAGA)は更年期以降の女性に多く女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が低下し、相対的に男性ホルモンが優位になってしまい脱毛してしまうことです。
どちらの脱毛症も「生え際が薄くなってきた」「分け目の地肌が多くなった」ことで気が付かれる方が多いです。
つむじはげにも注意
つむじ部分は、元から地肌が見えやすいので、紫外線の影響を受けやすい、ヘアスタイルで引っ張られることが多いなど薄毛になりやすい部位です。
正面から鏡を見ただけでは、確認できませんので、鏡を2つ使ったり、三面鏡や四面鏡などを使ったりして確認するようにしましょう。
薄毛の対策と予防策
薄毛の対策と予防策は大きく4つあります。
1. 正しいヘアケアと頭皮マッサージ
2. 食生活、生活習慣の見直し
3. 病院での治療
4. 薄毛を目立たなくするヘアスタイル
正しいヘアケアと頭皮マッサージ
正しいヘアケアをすることで、薄毛を改善することができます。
- 自分に合ったシャンプーやトリートメント、育毛剤を使う
- シャンプーはしっかりとすすぐ
- 整髪料はしっかりと洗い流す
- トリートメントや育毛剤は正しい使い方で
- ドライヤーは低温か、離して使い、しっかりと乾かす
- 同じ髪型や分け目を続けない
また、頭皮マッサージをすることで、血流を良くして栄養を毛根まで届くようにしましょう。
頭皮マッサージのコツは、次の2点です。
1. 頭皮を傷つけないように、爪を立てないで指の腹を使って指圧するように押す
2. 頭皮全体のコリをほぐすように、額の上の前頭部、耳周辺の側頭部、後頭部を中心にマッサージ
頭皮マッサージは毎日の継続が大切です。ドライヤーで髪を乾かした後に頭皮マッサージをする習慣を身につけましょう。
市販の育毛剤を使うときの注意点
安いものは成分の量が少なかったり、品質が悪かったりするので、しっかりとしたブランドのものを使うようにしましょう。
容器のチェックも大事です。ガス式のスプレータイプはシュッと吹きかけるだけで簡単に使えるので初心者向けです。
ミスト式は、髪をしっかりと分けて頭皮に成分がいくように使うのがコツです。
毛量が多かったり、髪をしっかりとかき分けたりすることが苦手なら、ノズルタイプがおすすめです。ノズルタイプなら、直接頭皮に当てながら塗ることができます。
生え際など部分的に育毛剤を使いたい方や、毛量が少ない方におすすめなのが、スポイトタイプです。スポイトタイプは粘度が高いものが多く、液だれしにくい特徴があります。
また、育毛剤のにおいや油分にも注意しましょう。
ロングヘアの方や髪の毛が細い方が油分の多いものを使ってしまうと、髪がペタッと平になってボリューム感が少なくなってしまいます。
さらに、女性用の育毛剤は柑橘系やフローラル系の香料が含まれていることが多いので、口コミなどをみて匂いもチェックしておくとよいでしょう。
なお、無香料の育毛剤でも生薬の量が多く、生薬のにおいがすることもあります。
まずはお試しサイズを使ってみて育毛剤の使用感やにおいをチェックすることが大切です。
高いからといってご自身に合わなければ逆効果ですし、継続できなければ効果を期待できません。育毛剤が自分に合っているか、使いやすいかを基準にして選ぶようにしましょう。
もし定期的に購入するのが面倒なら、定期購入やまとめ買いを検討してみてはいかがでしょうか。
育毛剤と発毛剤の違いもチェック
育毛剤と発毛剤は、使用目的と効果が異なります。
育毛剤は医薬部外品で、抜け毛予防や髪を育ちやすい頭皮環境に整えることが目的です。
一方、発毛剤は、男性型脱毛症(AGA)女性男性型脱毛症(FAGA)の治療に使う医薬品で、生えてない毛髪を生やすように促すお薬です。女性用発毛剤と男性用発毛剤では成分配合量に差があり、代表的な発毛成分ミノキシジルの規定量が男性用は5%、女性用は1%と異なります。
間違って男性用を使ってしまうと、副作用のリスクが高まってしまいますので、必ず女性用の発毛剤を購入するようにしてください。
髪の毛の太さが細くなったり、髪に元気がなくなったり、分け目が薄くなったりした場合は、育毛剤を使用しましょう。
髪の毛の生えてくる本数が少なくなった状態なら、発毛剤が適切です。
食生活、生活習慣の見直しも大切
毛髪の原料は食事です。食生活や生活習慣を見直してみましょう。
- 毎日、同じ時間に食事をする
- 好きなものだけを食べないでバランスよく食べる
- 夜更かしせずに、同じ時間に寝る
- 定期的に運動をする
- サプリメントを飲む
上手にサプリメントを使って足りないビタミンや栄養を補い、日々の健康づくりと同じように、継続して行うようにしましょう。
薄毛の治し方・分け目はげの治療法は?
病院での治療が前提となりますが、外用薬や内服薬、頭皮に直接注射器で薬を注入する治療法(メソセラピー)があります。また自毛植毛という方法もありますが、女性で自毛植毛する方は稀です。
お薬には副作用がありますので、よく考えて治療を受けるようにしましょう。
分け目が薄いときの髪型と隠し方
分け目が薄いと感じたら、きっちりと分ける髪型から、ふんわりとジグザグに分ける髪型にチェンジするのがおすすめです。
きっちり分けないことで薄毛を隠せますし、ふんわりと分けるので毛根にかかる負担も少なくなります。
また、頭皮を見せないようにすることで、紫外線のダメージを和らげるなど頭皮へのダメージを減らすことができます。
やり方は、コームで生え際から左右ジグザグに頭頂部まで移動し髪を分ける方法と、コームで髪の流れにそってとかした後、頭頂部から指の腹を使って左右ジグザグに分ける方法があります。
髪の癖や慣れで、どちらかの方法を選んでください。
いつもと違う場所で真っ直ぐ頭皮が見える分け目を作る方もいらっしゃいますが、あまりおすすめできません。変えても分け目が薄くなってしまうからです。
ロングからショートにしてもいいかも
勇気が必要ですが、ロングからショートにして、毛根への負担を少なくするヘアスタイルにする方法もあります。
もしかしたら、ロングよりもお似合いかもしれません。
まとめ
女性で分け目が気になったら、育毛をしながら、頭皮に負担のないヘアスタイルにするようにしましょう。
薄毛が気になっている女性のおすすめヘアスタイルをまとめた記事がありますので、ぜひ参考になさってみてください。
女性の薄毛の隠し方に関するよくある質問
Q1:分け目の薄毛はどのように隠せますか?
A1:
a. 分け目を変える
普段とは違う位置に分け目を変えることで、薄毛が目立たなくなります。
b. ヘアカラースプレー
分け目にヘアカラースプレーを使用して、地肌と髪の色を合わせることで薄毛を目立たなくします。
c. ウィッグ
気になる分け目だけカバーできるコンパクトなウィッグで、薄毛を隠すことができます
Q2:頭頂部・つむじの薄毛はどのように隠せますか?
A2:
a. 髪型を工夫する
つむじを隠すために、ハーフアップや編み込みなどのアップスタイルを試すと良いでしょう。
b. 薄毛パウダー
つむじ周辺に薄毛パウダーをまぶすことで、髪が太く見えてボリュームアップ効果が得られます。
c. レイヤードスタイル
頭頂部にレイヤーを入れることで、髪にボリュームが出て薄毛を隠すことができます。
d. ウィッグ
薄毛が気になる部分にウィッグを付けることで、髪のボリュームを出し、薄毛を隠すことができます。
Q3:薄毛パウダーのデメリットは何ですか?
A3:
薄毛パウダーとは、増毛パウダーやヘアファンデーションとも呼ばれ、レーヨンなどの繊維や炭などを原料にしたパウダーを髪の毛に付着させ髪を太く見せることができるので手軽に試してみることができます。
ボリュームアップできるマスカラに近いイメージです。
さらに、薄毛パウダーが頭皮にも付着することで、髪の毛を多く見せることができます。
薄毛パウダーは、振りかけてスプレーやミストで固めるタイプ、振りかけるだけのタイプ、ファンデーションのようにパフを使うタイプなど様々です。
Q4:薄毛治療はどのぐらいの期間かかりますか?それまで自然に薄毛を隠す方法はありますか?
A4:
女性の薄毛治療にかかる期間は個人差がありますが、一般的には数ヶ月から1年以上かかることが多いです。治療の方法や進行度、原因によっても期間は異なります。
薄毛の原因がストレスや栄養不足、ホルモンバランスの乱れなどの場合、生活習慣の改善や適切な栄養補給、ストレスの軽減を行うことで、数ヶ月から半年程度で効果が現れることがあります。
一方、遺伝的な要素や加齢による薄毛の場合、より長期的な治療が必要となることが多いです。薬物療法(例えば、ミノキシジル)やレーザー治療、プラズマリッチプロテイン療法(PRP)などが考えられますが、これらの治療も最低3ヶ月から6ヶ月以上継続して行う必要があります。
結果が出るまでの期間は個人差が大きいため、治療を始める前に専門家に相談し、適切な治療法と期間を見極めることが重要です。また、継続的なケアとガイダンスに従って治療を進めることが、効果的な結果に繋がるでしょう。
治療効果が出るまでの間に薄毛が気になる場合は、ウィッグを試してみるのも良いと思います。
Q5:ウィッグをつけているとわからない自然に見える薄毛用のウィッグはありますか?
A5:
自然に見えるウィッグは、使う人に合わせて仕上げてくれるウィッグが一番安心できます。
ひとり一人の気になる部分やヘアスタイルや毛量、長さ、カールが違うので、自然なウィッグを希望する場合は、使う人に合わせて仕上げてくれるオーダーメイドウィッグをおすすめします。オーダーウィッグでも数万円でできるものもありますので比較検討をしてみましょう。
既製品ウィッグを考えている方は、できるだけ多くの商品を見て、その中で自分に合うものがあった場合だけ購入するようにしましょう。
既製品ウィッグは、買ってみたけれど毛量が多過ぎたり、長すぎたり、カールが合わなくて使わなくなることが多いので注意してください。